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さらば相棒、よろしく相棒(数学編)

中学塾の指導の花形は英数。

英数を強力に指導できる塾は生徒が集まりやすい。

俺は英語に関しては指導経験があるので、最初から「強み」としてカウントしていた。

問題は数学だった。数学は指導経験がなかった。最初から人を雇ったり共同経営なんてリスクが大きすぎると俺は考えた。だったら1人で全教科教えるしかねえなということで、開業の2年前から仕事の合間に勉強をはじめ、開業直前の半年間「個別指導塾」で練習させてもらった。

だがやはりまだ経験不足を感じていた。だから最初は「準拠」を1冊は入れようと思った。それは「生徒のため」ではなく「俺の指導に型をつくるため」である。教科書の目次に沿って授業をやれば、大きく外すことはないという無難な選択をした。ただ、最初から「トップ校」をめざす塾をつくると決めていたので、それとは別に難しめのテキストを選ぶようにした。

俺が初年度に選んだ数学テキストは「新ワーク」と「実力練成」。
メインの授業を新ワークで進め、演習に「実練」を噛ませて行った。

新ワークは「学習初心者」にも「指導初心者」にも使いやすいテキストだ。準拠では「必修テキスト数学」「iワーク」も同様に「指導者、学習者どちらにも優しいテキスト」だと思う。2年目までは同じ布陣で行った。

2年間で体系を掴み、感触を得て、3年目の今年度からは準拠をやめた。

いや、準拠テキストをようやく「卒業」できたってところだ。

今年度からは「ウイニング」「実力完成問題集(中3)」の二冊態勢で行った。「ウイニング」の良さは、ずっと前から、俺が英語講師だった頃から知っている。これはどうしても入れたかった。

ウイニングともう1冊をどうするか最後まで悩んだ。ちなみにそれまで中学生全学年で持たせていた「実力練成」は、かなりヤンチャだけどいいテキストだったのでなおさら迷った。最後は中3に関しては「実力完成問題集」のバランスと難度の範囲の広さを取って、実力練成(中3)は今年度は本棚で待機することになった。中1と中2は「ウイニング」「実力練成」の強力2冊態勢を継続。

「新ワーク」「ウイニング」は同じ好学だけあって、「道具箱」「強化学習」等の配列は似ているが、ボリュームや問題量、レベルは圧倒的にウイニングが上。ウイニングの「標準版」と言っても、例題からなかなか難しい問題が出され、その後の問題量、問題のチョイスもいい。「道具箱」「発展学習」のコーナーも的確、かつレベルも十分だ。「標準」とはいうものの、「応用編」のブルー(ピンク)のページの問題までキッチリ扱えれば、はっきり言って偏差値65ぐらいまでの高校ならこれ1冊で大丈夫だと思う。

今年初めて採用した年だが、現在、中3はまだウイニングの「応用編」をやっている最中であり、「実力完成問題集」の出番があまりないほどである。

ただ、数学はやはり問題の量や難易度のバリエーションが欲しいので、今後も実力完成問題集は外せない。この問題集はやはり中1から中3までの問題のバランスがいいし、超難問も入っている。今年から公立高校でも理数の追加問題が点数に入るし、指導要項の変更、独自問題の流れからいっても「数学の難化」は避けられない。

ということで、数学は来期もこの2冊態勢で行こうと思う。

テキストを選ぶときに、「生徒に合わせる」とか「指導者に合わせる」ということにできるだけ走らないことが重要だ。俺のように指導にまだ不安がある場合に最初だけ「指導者に合わせる」ことはあっても、それは所詮一時的なものと期限を決めたり、他にそれなりのレベルの教材も使ったりなどした方がいい。そのまま短絡的に教えやすさだけに安住していると、いつまでも指導力の向上は望めない。

まず「どのレベルまで生徒に力をつけたいのか」、そして「自分の指導力をどこまで持って行きたいのか」を先に定め、「テキストに生徒を合わせていく」、もちろんその前提として「テキストに自分の指導力を合わせていく」ことを考える。

講師にとって、まともに教えられなかった屈辱、罪悪感、自己嫌悪ほどストレスになるものはないから、必死で教えられるレベルに自分を持っていかなければならない。

テキストが自分の指導力と生徒の学力の両方を上げていく。熟度が足りない科目はそんな感じだろう。

元々指導に自信がある科目の場合は別だが、まだ確固とした自信が持てない教科ほど、そうやって選んだほうがいいと思う。

俺は今年度ウイニングを採用し、テキストレベルが上がったことによって自分の数学の指導力の向上をはっきり感じる。そして同時に、塾生の数学のレベルも全体的には昨年度より向上しているのも実感できている。まあ、「超数学苦手」な生徒には最初はちょっときついけどね。

数学に関して、もう俺は教務研修を誰かから受けることは出来ない。

だから「テキストという先生」が必要なんだよ。もうしばらくね。



ロカビリー * 教務のブルース * 23:00 * comments(2) * -

コメント

ロカビリーさん

ウダウダシリーズ同様に、テンションマックスになってしまい、またまたお邪魔します。


>現在、中3はまだウイニングの「応用編」をやっている最中であり

ロカビリーさんがヤンチャなテキストをとことん使い倒す姿勢をこの1文に感じます。

これまで僕は実力練成メインの実力完成サブでしたが、今年は一新してWP(ウイニングプラス)メインにしました。

今から楽しみです。ウイニング数学の力をじっくり一年かけて楽しもうと思います。

テキストに教えてもらうというくだりには激しく同意いたします。ぼくら講師も子供たちも、入試問題やテキスト自体からこぼれ出てくる「考え方」や「知識」をわけてもらっているのではないか、そんな風に感じます。

他の教科もあるのかしらと思うとドッキドキです。
Comment by ヒカリ @ 2009/01/16 1:18 AM
ヒカリ先生

私の扱い方も雑なのでしょうが、講師用に使っている見本(教材屋さんすいません)は1年でボロボロになります。ページが落ちたテキストもあります。表紙もヘナヘナになります。それを見ながら「どうだー!オマエを倒したぞー!」という気持ちに浸っています(笑)。

でも、まだまだ来年度もこいつを使い込みます。
Comment by ロカビリー @ 2009/01/17 12:11 AM
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