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質問の昇級

 俺の塾に来る生徒は、それこそ成績はさまざまだが、少人数のメリットを最大限に生かすべく、小学生、中学生、どの学年にも「質問を奨励」している。


質問5級・・・わからなくてもまったく質問せず、ほとんど動く蝋人形状態。俺の塾では「質問しにくい」とか「質問できない」等、生徒の性格を考慮しない。とにかく「わからないところは質問」である。


質問4級・・・何でも聞いてしまう。5級よりは意思を表に出すだけまだ評価できるが、調子に乗せると「せんせー、この答えで合ってますか?」と演習の途中でイチイチ確認してきたり、「せんせー、ここの答えはなんですか?」等と、とにかく自分が楽をするためのアンポンタンなことを言ってくるので要注意。まちがいを指摘されると確認もせず、すぐに消しゴムで消すのもこのレベルが多い。

質問3級・・・ここから上級者に入る。答え合わせをして間違いを直し、「先生、なぜここはこの答えになるのですか?」と聞いてくる。悪くはない。俺の塾なら新人レベルの生徒だったら合格。たぶん、学校やそこそこの塾ならば「何て真面目な生徒なんだ!」と感嘆さえされるだろう。だが、この質問の仕方にいつまでも甘んじていると、成績は8割、9割程度で止まる。定期試験を1回こえたあたりからは、この質問の仕方でも俺から注意を受ける。「ある大切なこと」をすっ飛ばしている。

(質問3級の例)

    Was he have a good time?
   
 Did
「先生〜、なぜここはDidになるんですか〜?」


質問2級・・・答え合わせをして、間違いを直すところまでは3級と同じ。ただ、その後がまったくちがう。上の英語の問題の例で言えば、3級の生徒は「なぜ、この答え(解答の答え)になるのか」ということをすぐに聞いてきた。ただ、それは「ある大切なこと」を見逃している。2級の者はそれを見逃さない。「ある大切なこと」とは、「自分の答えのどこがいけないのか?」をチェックすることである。答える側としては、両者に「これは一般動詞の過去形の文だからだよ」という同じ対応であったとしても、質問する側の自分の誤答に対するケアがまったくちがうので、この両者のその後の伸びの違いは推して知るべしだ。したがって、2級の場合、「あ、いけね。一般動詞のhaveがあるのにWasを一緒に使っちゃった。」と自分で確認できて、すぐさまそのポイントをノートに記し、結局「質問なし」というケースもあり得る。

質問1級・・・質問がない状態。2級よりさらに上のこの状態になれば、自学力がかなり高いと見ていいだろう。解説を見て、自分の間違いを確認し、解決できる状態だ。もし、それでも腑に落ちないとき、はじめて質問をして来る。その質問の仕方は、「質問」というよりは「確認」をして来る。「先生、ここは一般動詞の文なので、WasではなくDidを使うということでいいんですよね?」という感じだ。

ただ、一見すると、5級と1級はどっちも「質問しない」で同じであるところが面白い(笑)。

うちの塾生は、まだまだ3級の生徒ばかりである。がんばろう。
ロカビリー * 教務のブルース * 22:45 * comments(3) * -

コメント

質問のレベルでその生徒の力がわかりますよね。
中学生は3級止まりが多いですね。そこから先はこちらの指導、働きかけが大きいのでしょうね。
ということは、講師側にも質問対応への昇級があるのでしょうね。以前の塾には生徒自身に何もさせず、どんなことにもすべて答える先生、つまり自分で考えることをさせない先生が結構いました。そんな自分がとてもいい先生だと思っていたようです。また塾としても(履き違えた)面倒見の良さを売っていた為にそれを奨励していました。鞄の中にぐちゃぐちゃになったプリントを整理してあげた先生もいました。まさに手取り足取りです。さらにそれを他の先生達に自慢げに話していました(^^;

それにしてもロカビリー先生の文章力には本当に恐れ入ります。僕の場合は書きたいことがあっても、文章力が追いつかず形にできません。書き始めてもまとまらず消してしまうことが多々あります。「そうそうこれこれ!僕が言いたいことは!」っていつもロカビリー先生の記事を読みながらまるで自分で書いたように勘違いしています(笑)
Comment by winter orion @ 2009/05/14 3:33 AM
winter orion先生

そもそも、質問の仕方にまで観察が及んでいない講師の方もいるようです。反対に、記述したようなことが見えている講師ならば、然るべき着地点を明確に持って指導しているのだろうと想像出来ます。

思ったことを言葉に、形にするのは簡単なことではないですね。しかし、言葉にして伝えることが仕事の塾講師には、この能力が絶対に必要だと思います。私も、他の先生のブログを読みながら「あ、先に言われた!」と苦虫を噛み潰したことはありますが、やはり、その時、同時に思ったことは、言葉に出来た者と、思っているが言葉に出来なかった者との差はとてつもなく大きいということです。さらに言えば、思ってもいなかったことを、他の人の言葉で気づかされ、自分の内面に初めてその概念が誕生する場合もあります。そんな言葉の使い手は、私にとっては化け物の領域です(笑)。

ところで、いただいたコメントのついでで恐縮ですが、私から先生へメッセージがあります。少し、厳しいかもしれませんが、敢えてここに書きますね。

3点あります。

まず、軌道に乗るまでは、視野を狭く、目の前のことだけに全集中した方がいいですよ、ということ。人間は、現実逃避をするために無駄に先のことを考えてしまい、「今」を疎かにした結果、失敗します。

次に、軌道に乗るまでは「孤」を保ったほうがいいですよ、ということ。いろんな方々との交流やアドバイスは、「過ぎる」とこれもまた、現実逃避の手段にしかなりません。アドバイスは、その時々で飽和点があり、それを越えると、いくら集めても、結局同じものにしかなりません。アドバイスを受けること自体が目的となり、結局行動しないのでは意味がありません。また、「交流」も、自分の足でしっかり立てるようになってからは有意義ですが、それ以前の、まだ何者にもなっていない状態での過度な交流は他人への単なる甘えに&#32363;がるかもしれません。

最後に、「恩」です。ブログを通じて、こんなにたくさんの方から応援してもらっている先生は幸せだと思います。その1つ1つの気持ちを、絶対に1つも忘れないでいただきたいということ。

以上です。私からの愛情を込めたビンタです(笑)。ご気分を害されたらすみません。

相談された先生がたも注目していると思います。

ブログも、頭の中ことを書こうとせず、体を動かして腹で感じたことを書けばいいですよ。

最初からカッコよくなくていいんです。

泥臭く行きましょう!





Comment by ロカビリー @ 2009/05/14 5:02 PM
ビンタありがとうございます(笑)
気分なんてちっとも害しておりませんのでお気遣いなく(^^)
むしろロカビリー先生にこのようなことを言われたくて今回コメントさせて頂いたようなものです。
ありがとうございました!
Comment by winter orion @ 2009/05/14 6:29 PM
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